子どもたち、小学生、中学生が英語を学習するときに考えたい一つの質問は「いったい何歳から」「また何歳までには学習をしっかりスタートしたほうが良いでしょうか」
これは少しの時間でも考えて損はない話です
子どもにとって英語であれ、他の外国語であれそれを学ぶのには、効果的に学習できる時期つまりタイミングがあるということは知っておきたい点です
子どもが習得する語彙数について取り上げていきたいと思います。
語彙数について考える必要
子どもの英語についていろいろなサイトでも取り上げられていますが、例えば小学生は100個
中学生は1000個といった仕方で、覚えるべき単語数が目安として取り上げられています
学習指導のガイドラインのようなものにもそのような目安が示されています。
興味深いのはネイティブのお子さんが(母語ではあるものの)どれほどのスピードで語彙数を伸ばしていくかという点です。
それを知っておくとどのように子どもたちに英単語を含む英語を教えることができるか?
を考える助けになるのではと思います。
母語の語彙と後から学習する人の語彙の比較
母語の場合 たいてい成長とともに習得していきます
難しい漢字や熟語をどの程度 意欲的に学んでいくかによって個人差が生じますが、外国語を学ぶことの大変さと比較するとたいていスムーズに習得していきます
後で詳しく取り上げますが
英語を第1言語とする人つまりネイティブ)はどのくらいの語彙数をどの年齢で習得しますか?
10歳になると10,000語
成人になると20,000語は超えます
スムーズにこの語彙数に達するのです
成人になってから外国語学習を始めた場合
その言語においてネイティブのようなレベルに到達することはとても難しいのです
英語を勉強してきた親御さんならいやというほど実感しているでしょう
それは母語だからでしょうと言ってしまえばそれまでですが
では外国語を学習するうえで効果を発揮する時期はあるのでしょうか
スポンジのように吸収できる時
いろいろな考えや解説があるので断言はできませんが、あえて言うならば、
12歳から15歳あたりが臨界期と説明されることが多いです。
ちなみに「臨界期仮説」 これは「その言語において、効果的に習得できる一定の年齢」という説です。
ここで言語学者の解説や仮定に基づく仮説を掘り下げることはしませんが、効果的に学習できるであろう時期を親としては大切にしたいと思うのではないでしょうか。
効果的に学習できる時期:12-15歳
12歳から15歳の時期
13歳は中学1年生または中学2年生
14歳は中学2年生または中学3年生
15歳は中学3年生または高校1年生
第二反抗期とも重なる?
小学校高学年から中学生の思春期の時期がまさにその時期です。
でもその時期が語学を吸収しやすい 効果的な時期でもあります。
せっかくの時期を反抗期のために無駄にしたくはありません
でもだからと言って無理強いをしてしまうと、かえってこじれてしまい、やる気もなにも無駄にしてしまうことも考える必要があると思います。
問題はこのタイミングの時にいかに自分から学習をやりたいと思えるようにサポートできるかです
意欲を持てるようにどのように助けられるか
外国語習得は子育てのなかでも思春期の子どもたちとどう向き合うかも考えておく必要のあるとても大切なことだということは親として大人として理解しておくポイントだと思います
思春期の時期に語学習得が楽しいこと、趣味のようなものに持っていくことができればそれは大きな財産をこどもたちに与えることにもなります。
そもそもこの12歳から15歳にどれほどの語彙を習得できるのでしょうか
小学生の時に教えたい英単語の数
このサイトでも「小学生のうちに覚えたい英単語を123個!」という取り上げ方をしています
ネットで検索すると英単語100個とか、覚えておきたい200英単語とか、いろいろな紹介がされています。
さらには小学校5・6年生が習得する必要のある英単語数は600から700語とも言われています。
700単語というのは実際的で現実的です
700という数字について
この数を目標にすることは実は理にかなっている側面もあります
このページで取り上げていますが
NGSLの語彙数について少し考えてみてください
将来こどもたちが英語で何をするにしても、会話をするときにはこの700単語をメインに会話していくことになります。
700語をしっかりマスターしていればかなりのことを行うことができます
というわけで小学生を卒業するまでに700語の英単語を目標にするのはとても実際的です
その一方で
伸びしろを考えたときに目標を限定しないことも大切です
どういうことでしょうか?
落とし穴に注意して
例えば「○○年生はここまでだから」と限定してしまって、頭を押さえてしまうことは避けたいところです。
つまり裏を返せば
意欲とやる気が出てくれば 「○○年生はここまで」という設定に縛られないで
言語学習に関してはどんどん伸ばしたほうが良いと思いませんか?
大人のイメージでこれは難しいだろうと決めつけないことかもしれません
12歳から15歳は一度しか来ないからです。
もちろん注意が必要です、落とし穴があるからです
その時期に
頭ごなしに強引に勉強をやらせる
ということはしてはいけない注意点です。
頭ごなしにやらせようとするとせっかくの意欲がなくなり かえって英語から遠ざかってしまいます
学びたいと思わせることがスムーズにいけば自分から取り組んでいきますから
小学生のうちに一般的に中学生レベルと呼ばれているものでも、どんどん学んでいくと思いますし、ぜひそうしたほうが良いとも言えます。
なぜ小学、中学生の可能性を高く評価するのか?
ネイティブの子どもが母語を習得していくなかでどのくらいの数の語彙を吸収できるのか
を考えるととても考えさせられると思います
ネイティブの子どもの語彙数
英語を第1言語とする人(つまりネイティブ)はどのくらいの語彙数なのでしょうか?
10歳になると10,000語
17歳で20,000語
つまり高校生の卒業時には2万語の語彙数は持っている計算です
高校生の段階で20,000語 場合によってはそれ以上の語彙数になるのです
中学生や高校生の段階で2万語まで達していることと
外国語を学習している人の目標単語数を比較すると
英語を学習する人の語彙数を比較する
(語彙数だけが言語学習のすべてではないものの)
上記の語彙数を比較として取り上げると
3000語の英単語 語彙数
「英検2級」ないしは「TOEICスコア600点」が3,000語の語彙数と言われています
中学校で習う英語の語彙数は約1,000語
高校で習うのは約2,000語とします
(実際はもっとありますが)合計3000語の語彙数です
この語彙数なんと「3歳のレベルなのか」と思うと少し考えてしまいますね
10000語の英単語 語彙数
ある程度英語ができるというと英語レベルの語彙数は約10,000語くらいでしょう
これは「英検1級=TOEICスコア860点以上」のレベルです
それでも「ネイティブの10歳の語彙数」なのです
この数字を比較している理由は
子どもたちの母語での吸収力の素晴らしさを知るためです
そして子どもは結構難しい言葉も知っているという点もはっきりしましたね
日本人の年齢別で日本語の語彙数は?
日本人の日本語の語彙数もすごいんです
中学生で2万から4万語です
高校生で4万から4万5千語で
大学生においては4万5千から5万語に達します
母語であれば 小学生の段階でスムーズに2万語到達するのです
もちろん同じ数の英語(外国語)も覚えられるはずだ!!
というのは無理な話です
ここで比較しているポイントは子どもの吸収力です
可能性
は十分あるのです
小学生5,6年生で700語
この記事の少し前のところで
「小学生を卒業するまでに700語の英単語を目標にするのはとても実際的です」
と書きましたが
この700語が限界だろうと思わないでください
小学生の段階で母語ですともう2万語に達するのです。
つまりそれだけの言葉を理解できるのです。
例えば ↓ 中学生の英単語帳をここにまとめていますが
英単語の部分ではなくて 日本語の部分を見てほしいと思います
中学3年生英単語の日本語の意味ほうをタップしてみてください
小学生の子どもさんが知らない日本語が多いですか? 英単語はさすがに勉強しないとわからないかもしれませんが、
「日本語の部分なら知っているよ」という反応が返ってくると思います
小学生の段階で母語ですともう2万語に達するわけですから
ですから
大人がハードルを決めてしまって「この英単語は小学生には難しいんじゃないの?」とみるのではなく
将来を見据えて意欲を強めてあげればその数を超える単語をマスターできる可能性があるのです
3000語の英単語を覚えることは簡単?
意欲がないと「覚えたくない」という気持ちになるのは当然です
大人から語学学習をスタートした場合を考えてみてください
3000語はつらいですね
楽しいーとなってくると子どもの力はすごいです
吸収力のある子どもの可能性は計り知れないです
小学生の子どもの段階で母語の場合2万語近くまで語彙数が成長すると考えると
3000語の英語を覚えることも可能です
3000語を目安にしているのには理由があります
この3000語というレベルですが
NGSLで言うところでは一般的英文の9割をカバーすると言われているんです。
(NGSLリストとは約2800語の単語リスト)
子どもにこのチャンスがいかに大きいかをうまく教えてあげられれば、それは大きな財産となるはずです
ぜひお願いしたい点として最後に取り上げますが
小学生の英単語はいくつ覚える目標がいい?
この3000語を目指してみてはいかがですか?
として取り上げていますが
他の外国語に挑戦させてあげたい場合でも
このいわゆるコアな単語を意識したいと思います
会話の9割も占める単語をスムーズになるだけでどれほど広がりがあるかを考えてあげたいと思います
最後にこのサイト(メモリー単語帳)の使い方を紹介します
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